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ジョルジョ・アガンベン(杉山博昭 訳)
装幀:近藤みどり
装画:ジュゼッペ・マリア・クレスピ「聖体拝領」1712年
2019年5月24日発売
四六判 上製カバー装 272頁
定価:本体3,800円+税
ISBN 978-4753103539
なぜ倫理は義務となったのか?
キリスト教における任務=聖務や典礼への考察を手がかりに、カント以来の現代倫理が手中に収める「義務の無限性」に潜む無限の「負債」を明らかにする。今日、わたしたちの存在は「それ自体が、純粋な負債以外の内容をなにひとつ」持ちえない。わたしたちが認識しうる存在(ある)は、すべて当為(べき)と命令(せよ)によって構成される――
存在論に政治、そして経済を接続させるジョルジョ・アガンベンの「ホモ・サケル」シリーズ続刊、待望の邦訳。
目次
端書
1 典礼と政治
閾
2 秘儀から効果へ
閾
3 任務の系譜学
閾
4 ふたつの存在論、あるいは、いかに義務は倫理になったのか
閾
註
訳者あとがき
著者
ジョルジョ・アガンベン (Giorgio Agamben)
1942年生まれ。哲学者。マチェラータ大学、ヴェローナ大学、ヴェネツィア建築大学で教えた後、現在、ズヴィッツェラ・イタリアーナ大学メンドリジオ建築アカデミーで教鞭をとる。『ホモ・サケル』(以文社)、『例外状態』(未來社)、『スタシス』『王国と栄光』(共に青土社)、『アウシュヴィッツの残りのもの』(月曜社)、『いと高き貧しさ』『身体の使用』(共にみすず書房)など多数。
訳者
杉山 博昭(すぎやま ひろあき)
1975年生まれ。京都大学大学院博士課程修了(人間・環境学)。京都教育大学、国際基督教大学にて非常勤講師、早稲田大学高等研究所にて助教を務めたのち、現在は摂南大学外国語学部にて講師に就く。専門は表象文化論、西洋美術史。著書に表象文化論学会賞奨励賞の『ルネサンスの聖史劇』(中央公論新社)がある。